25 天水
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拝殿前の左右に並ぶ銅製の天水桶。拝殿の屋根に降った雨水を溜めて防火に努めるものです。左右一対となっており、いずれも明治24年(1891)9月に寄進されたものです。拝殿に向かって左側のものは、四日市茶問屋から奉納されたもので三輪達之助氏はじめ12名の方のお名前が、右側のものは、横浜茶問屋から奉納されたもので大谷嘉兵衛氏や三井物産会社など13名の方のお名前が打ち出されています。大谷嘉兵衛氏は全国茶業組合中央会議所会頭として活躍されたほか、横浜市議会議長、横浜商業会議所会頭等を歴任、明治40年(1907)には貴族院議員になっておられます。 |
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この天水桶は、四日市の代表的な農産品となった伊勢茶の歴史と、盛んだった横浜港と四日市港を結ぶ交易の様子を物語っており、四日市の歴史の生き証人といえましょう。 |